キボウのカケハシ

2025年2月22日から24日までの2泊3日、「第3回さいたま子どもキャンプ」が開催されました。今回は、9つの児童養護施設から28名の子どもたちが参加し、職員10名と23名のボランティアスタッフとともに自然の中で多くの交流と体験を重ねました。

このキャンプの目的は、施設の垣根を越えて子どもたちが新たな仲間と出会い、安心できるつながりを築くこと、そして施設職員同士が支援の視点を共有し、よりよい関係性を築くことにあります。初日はまず、ボランティアスタッフ（ファシリテーター）の研修からスタートし、子どもたちとの関わり方や心構えを確認。互いを知る時間を通じて、大人同士の信頼関係が生まれ、安心できる環境づくりにつながりました。

昼過ぎには子どもたちが到着。過去に参加経験のある子が新しい仲間に積極的に声をかける姿も見られ、最初は緊張していた子も、アイスブレイクのゲームですぐに打ち解け、場には笑顔が広がりました。夜にはチームごとの「お話会」を実施し、日頃の思いや悩みを語り合いました。少し年上のファシリテーターとのやり取りを通じて、子どもたちは安心感を持ち、自然と心を開いていきました。

2日目は、火起こしから協力して作った焼きそばを全員で昼食にいただき、共同作業の達成感と楽しさを味わいました。午後は「長瀞散策」か「焚火焼き芋」から好きな活動を選び、それぞれの興味に応じた自由な時間を過ごしました。自ら選んで行動する体験は、日常では得がたい貴重な機会となりました。

3日間の寝食を共にする中で、子どもたちは互いに深くつながり、「また来たい！」という声が多く聞かれました。また、職員同士の交流も深まり、「子どもたちが施設を超えてつながることの大切さ」や「支援に必要な視点の共有」などについて語り合うことができました。

今回のキャンプは、子どもたちにとって普段の生活では得られない体験の連続であり、仲間と過ごした時間が心に刻まれる特別なものとなりました。ボランティアの皆さんの温かな関わりによって安心・安全な場が守られ、「大人の関わり方一つで子どもの心の開き方が変わる」ことを改めて実感する3日間となりました。今後も、子どもたちが安心して新しいつながりを築ける場を継続して提供していきます。