"隠れ貧困"をテーマにした啓発ムービーを公開しました。

啓発ムービー『子どもって、』について

認定NPO法人 Learning for All (以下、LFA)は、子どもの貧困問題を知る・考えるきっかけとなることを目指して制作した動画『子どもって、』を公開しました。
制作の起点となったのは、LFAが「子どもの貧困」の解決に向けて活動する中で直面した「日常生活において、子どもの貧困は見えづらく、社会課題として自分ごと化されづらい」という事実に対する問題意識です。
この動画を通して、実は身近にある「子どもの貧困」という社会課題をひとりでも多くの人が意識するきっかけとなることを目指しています。
動画では子どもたちの日常生活における何気ない一コマを切り取り、"表面上の印象"と"その印象の裏側にあり得る実態"という2つの側面を対比しています。是非ご覧ください。

啓発ムービー『子どもって、』
https://youtu.be/kJId0j8Ih-w

  • 啓発ムービー『子どもって、』
着目した社会課題

「子どもの貧困」は、その言葉から想起される経済的困窮だけが問題なのではありません。経済的困窮に関連して、不登校やヤングケアラー(※)、虐待、「将来に希望がもてない」など、さまざまな課題が複雑に絡み合っています。本動画では、見た目では分からない「隠れ貧困」を、想定外の気づきがある形で表現しました。
※本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども(厚労省HPより)
  • 子どもの貧困
動画内で着目した「子どもの貧困」に関連するさまざまな社会課題は、数字上でもその深刻さが明らかになっています。
たとえば、厚生労働省が文部科学省と連携して2020年から2021年にかけて行なった『ヤングケアラーに関する調査研究』では、「中学生の17人にひとりが家族の世話をしている」など、ヤングケアラーにまつわるさまざまな実態や問題が浮き彫りになりました。
また、将来に希望がもてないという問題に関しては、内閣府が行った『令和3年版 子供・若者白書』における自己についての意識調査で、「自分は役に立たないと感じる」に対して49.9%の子どもが「はい」と回答し、「自分の将来について明るい希望を持っている」という質問に対しては59.3%の子どもが「いいえ」と回答するなど、自分の可能性や未来を前向きに捉えることが難しい子どもが多く存在することが数字から見ても明らかになりました。この傾向は、貧困状態にある子どもにおいては、特に顕著に表れます。
このように様々な問題とも関連し、見た目からはわかりづらい「子どもの貧困」という社会課題の解決に向けて、LFAはこれからも学習支援や居場所づくり、食糧支援、家庭訪問などの支援を、困難を抱える子どもや家庭に届けてまいります。
  • ヤングケアラーに関する調査研究
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※みなさまからお預かりした寄付金は、毎年3月1日から8月末日までの振込み分を9月末日に、また9月1日から2月末日までの振込み分を3月末に各団体へ寄付いたします。
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活動レポート