新型コロナウイルス感染症に対する支援活動を継続して行なっています

ジャパンハートは「医療の届かないところに医療を届ける」を理念に活動し、ミャンマー、カンボジア、ラオスにて無償で子どもたちの治療や手術を行なう他、日本国内では小児がんの子どもと家族の支援や、僻地離島への医療者派遣を行なうなど、国内外で幅広い医療活動を行っています。
私たちの活動の一つとして、日本を含むASEAN圏内で地震や台風などの災害が起こった際に医療チームを派遣する「国際緊急救援」事業があります。今まで東日本大震災や熊本地震、インドネシアのスラウェシ島地震等に於いて活動を行ってきました。
現在私たちは、世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症に対して様々な支援活動を行っています。



ジャパンハートでは2020年4月に「日本の医療崩壊を防ぐ」プロジェクトを実施し、クラウドファンディング等を活⽤し、200万枚のサージカルマスクを調達、700ヵ所以上の医療機関に配布を行なうなど、物的支援を実施しました。
さらに人的支援として、クラスターが発生した医療機関や福祉施設へ医療者を派遣し、後方支援に加え、実際にレッドゾーンでの医療活動を行なっています。
2020年4月から開始したこのクラスター支援は、2021年3月10日現在、11都道府県20都市、32ヵ所の医療機関、福祉施設等へ、のべ132名のスタッフ(医師4名、看護師95名、事務スタッフ33名)を派遣するに至っています。
各医療機関では、クラスターの発生による医療者不足だけではなく、誹謗中傷などにより職員が精神的に疲弊している状況もありました。ジャパンハートが支援に入ることで、職員、患者さん、関係者の方が安心して過ごせる日々を提供できるよう、活動を行なって参りました。
ジャパンハートが支援に入った医療機関から、「私たちが受けた支援は、単なる労働力ではなく、精神的な支えや仕事に向かう姿勢を振り返る機会の提供など、考えていたよりずっと大きなものでした」という言葉を頂き、私たち自身も活動の意義を感じています。



また私たちはミャンマー、カンボジア、ラオスにて無償で子どもたちへの診療、手術を行ない、カンボジアでは自前の病院を運営し、小児がんの治療にも取り組んでいます。
通常は日本の大学チームが定期的に現地を訪れ共に小児がんの治療にあたってくれていた他、日本人医療ボランティアなど多くの渡航者が活動をサポートしてくれていましたが、現在はそれが叶いません。また事業費の一部を担っていた現地でのボランティア・ツアー活動が中止になっています。
この資金・人手不足により、小児がんの子どもをはじめ現地の方へ高度医療の無償提供が困難な状況に陥っています。予定していた手術は100件以上が延期され、中には手術を待ちながら命を落としてしまった子どももいます。

新型コロナウイルスの二次的な被害ともいえるこの状況は、多くの方が知るところにはありません。私たちは国内の新型コロナウイルスに対する支援活動を継続しながらも、従来の海外での医療活動を、現地に残るスタッフの手で地道に続けています。
本来救えるはずの子ども達の命を見過ごすわけにはいきません。ジャパンハートを最後の頼みの綱としてやってくる患者たちに、新型コロナウイルスの影響で今、日本人はあなた達を助けられないのだと伝えたくないのです。

新型コロナウイルス感染症の終息が見えない中、ジャパンハートでは今後も国内の医療機関や自治体の要請に基づき、支援活動を継続する他、海外の二次的被害を食い止めるため、地道に活動を続けて参ります。
皆様から頂いたご寄付は、私たちの新型コロナウイルス感染症に対する物的・人的支援活動のため、大切に使わせて頂きます。

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※みなさまからお預かりした寄付金は、毎年3月1日から8月末日までの振込み分を9月末日に、また9月1日から2月末日までの振込み分を3月末に各団体へ寄付いたします。
なお、災害支援の受付け期間、寄付実施時期等については、各支援内容に基づき実施いたします。

活動レポート