小さな美術スクールをご支援してくださっている皆さまへ

コロナのオミクロン株が猛威を振るい日常生活もご不自由の中、カンボジアの小さな美術スクール活動をご支援くださいまして誠にありがとうございます。
昨年3月末からの全ての学校の休校措置命令が、11月にいろいろな条件付きで解除され、スクールでの授業、出張授業を再開することができました。オミクロンに子ども達が感染しないよう、対策を十全にしての授業再開でした。それでも、嬉しそうに登校する子ども達や出張授業の村の子ども達の中には、検温で37.5cを超えている子もおり、スタッフ一同毎回緊張しての授業となりましたが、どうにか子ども達の感染を防ぎ、3月末まで授業を実施することができました。皆さま方のご支援により、感染を防ぐための個別描画セット、日本語教科書を各子ども達に配布することができ、無事に授業ができましたことを心より感謝申し上げます。また、授業外の活動として、困窮している養護施設への毎月100㎏のお米支援や、村の女の子への大学学業、生活支援を継続することができました。現在、この子は卒業論文の執筆に励み、卒業も間近となっております。昨夏に応募した東南アジア(カンボジア、タイ、スリランカの3か国対象)を舞台にしたアーティスト育成支援事業「White Canvas(ホワイト・キャンバス)」コンテストにて、子ども部門2名、一般部門4名が入賞して表彰され、子ども達の大きな励みとなりました。
  • 小さな美術スクール
4月から9月まで、カンボジア政府によるコロナ学校休校措置が発令される事なく6ヶ月間授業をする事ができました。子ども達も休みにならずに学校に来られる事が嬉しく、とても元気に楽しそうにしております。単独で世界一周飛行を成し遂げたアメリカのシアトル在住の日本人パイロットの方と子ども達がオンラインで交流する機会があったのですが、不可能への挑戦へのお話を聞いて子ども達の興味と未知なる世界への好奇心は留まる事を知らず、未知なる世界へ憧憬の念を持ったようです。お話の内容を絵として表現をしたのですが、飛行機に乗ったことがないにも関わらず、空を飛ぶ飛行機を楽しく描いていました。人間はどんなに幼くても、文化的活動、文化的環境を欲する文化的存在との思いを新たに致しました。 皆様のご支援のおかげで、机や椅子や音響機器などの学校設備を充実することができました。音楽を聴きながら授業もでき、子ども達の教育環境が大変良くなりました。また、今回草刈り機を購入できまして、出張授業先の草を定期的に刈ることができ、出張授業先の授業環境も良くすることができました。 皆様のご支援でパンニャサストラ大学に通うことができていた、村の女の子リナーが成績優秀者として表彰され、大学を卒業することができました。もしご支援がなければ大学進学は望んでも叶わなかった子でした。また、養護施設への毎月のお米支援、生活困窮者への支援もでき、必要とする人やところに手を差し伸べる活動ができまして、心よりお礼申し上げます。 今期は、オー村の小学生の絵が日本の美術教育雑誌「美育文化」に掲載され、スクールのカンボジア人代表チーウ・ヒーアが作品と共に東京新聞に掲載されるなど、日本でもスクールの活動が取り上げられました。 皆様の温かいご支援のおかげで、カンボジアの条件悪く生まれた子ども達が子ども時代を心豊かに過ごし、未来の扉が少しでも開くことを願って始めた活動も16年経過しました。長いご支援に感謝しますと共にどうぞ今後ともこの小さな活動のご支援宜しくお願い申し上げます。
2022/9/30 笠原知子
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  • リナーさんのお手紙
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※みなさまからお預かりした寄付金は、毎年3月1日から8月末日までの振込み分を9月末日に、また9月1日から2月末日までの振込み分を3月末に各団体へ寄付いたします。
なお、災害支援の受付け期間、寄付実施時期等については、各支援内容に基づき実施いたします。

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