ご支援頂いている皆さまへ

いつも小さな美術スクール活動をご支援くださいましてありがとうございます。
皆様のお力添えのおかげで、小、中、高の学校教育科目に芸術がないカンボジアの子ども達に、画材、教材、授業料等完全無料のスクール活動を17年継続できております。
子ども達にとって、絵を描ける場所があることが嬉しく、国の祭日などで休校にしなければならない時、子ども達は、「休みたくない。いつもスクールに来て絵を描いていたい」と言っております。スクールが子ども達の楽しみ、喜びの場になっているように思えます。
  • 小さな美術スクール
通常の授業に加えての活動をご報告いたします。

カンボジアの5月は酷暑期と言われ、日中はジリジリと照りつける太陽で、皮膚が痛くなるほどの気温です。室内の全ての扇風機をフルに回しても、外気そのものが熱いため、室温も中々下がらないのですが、暑さも気にならず、子ども達は描くことに集中しています。
また、この猛暑の5月に、アメリカの教育学部の大学生と先生方38人が来校し、美術表現体験や、アンコールクラウ村での植林活動、村の子ども達との交流を致しました。アメリカの学生さん達にとって、カンボジアの素朴な子ども達との触れ合いは、異文化を知るきっかけになったようです。

6月、シェムリアップ市内の商業施設「ヘリテージウォーク」で作品展を行いました。学校教育科目に美術がありませんので、訪れた子ども達は、スクールの子ども達が描いた作品に興味津津でした。また、日本画家の方がスクールでワークショップをしてくださり、スクールの先生方は新しい表現技法の習得に励みました。先生方は後日、早速その技術を作品に活かしておりました。

8月、タイ、スリランカ、カンボジア3カ国対象の絵画コンテスト「ホワイトキャンバス展」に多くの子ども達が応募しました。作品を手にしてのビデオ撮影が応募条件であるため、はにかみながらも、撮影に臨んでいました。

9月、スクールのカンボジア人代表のヒーアが養護施設にいた子ども時代に日本に行き、ホームステイした家の青年が映像作家(岡山在住)となりました。その映像作家の長年の夢であった「日本とカンボジアの子ども達の交流映画を撮影したい」とのことで、スクール活動や村の風景を撮影しました。その映像は、岡山で行われる映画祭で12月に発表するとのことです。その映画祭にヒーアとカンボジア人スタッフのサヴァンモニーも参加する予定です。

岡山映画祭のスクール活動映像(ダイジェスト版)はこちらからhttps://youtu.be/AiH6EjQkQE4?si=VvVViyHIgyKfAyU2
  • アンコールクラウ村の子ども達
  • 作品展
  • 絵画コンテスト
  • 岡山映画祭のスクール活動
高層ビルが一つもなかった首都プノンペンには高層ビルが建ち、スクールのあるシェムリアップの民家も草葺きやトタン屋根の家からコンクリートの家になり、徐々に経済発展してきているように思えます。しかし、一方で、自分の力だけではどうにもできない状況を生きざるを得ないカンボジアの人たちが多いのも現実です。
私事になりますが、59歳でカンボジアに参りまして17年目となります。スクールを作った当初、貧しい子ども達が力を合わせてやって行けるようになったら、いつかは日本に帰ろうと考えておりました。幸い、カンボジア青年達がスクール活動を継続してくれることになりましたが、彼らだけで運営する事が経済的に難しく、この春、日本の家を売却し、生涯、カンボジアの人たちと共に歩む事に致しました。カンボジ人スタッフと力を合わせて、条件悪く生まれた子ども達の未来の扉が少しでも開くよう励んで参ります。
どうぞ、これからもカンボジアの子ども達を宜しくお願い申し上げます。
笠原知子

活動写真:https://photos.app.goo.gl/ewrkdkMjyTjifukt8
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活動レポート