小さな美術スクールをご支援してくださっている皆さまへ

ご支援くださっている皆様へ

コロナ禍の中にありましても小さな美術スクール活動をご支援くださいまして誠にありがとうございます。カンボジアにおきましてもコロナ感染拡大が止まらず、3月20日にカンボジア政府より発令されたカンボジア国内の全ての学校の休校措置(オンラインでの授業以外)の状態が続いております。

小さな美術スクールは条件悪く生まれた子ども達への完全無料の美術教育活動のため、生徒個人が制作材料やオンライン用のコンピューターなどを持っておらず、スクールや出張授業での美術教育活動、また、デルタ株の感染の脅威があり屋外での写生会などの教育活動は実施できませんでした。このような状況でしたが、スクールの環境整備、授業再開に向けての準備、また、皆さまのご支援のおかげで生活に困窮した人々や養護施設へのお米支援、貧しい家の子どもへの学業支援など、できる範囲ですが、支援を必要とする人々に必要な支援をすることができました。アンコールワットなどの遺跡観光産業で成り立つシェムリアップ市は、コロナによるパンデミックで観光客が全く来られなくなって1年半経過しました。人々の生活は日に日に厳しくなり,生活の糧を得るのが困難な人々が増え続けております。カンボジアの貧しい人々にとって、食事の満足度は食べられるご飯の量で判断しますので、お米支援を受けた人々は満面の笑みで口々に感謝を表しておりました。

通常の教育活動ができない状況の中でしたが嬉しいニュースがございました。皆さま方のご支援のおかげで、5年前より大学授業料等の支援をして参りました村出身の生徒ピーポーン君が、カンボジアの首都プノンペンにある王立美術大学建築学科を8月に卒業し、建築会社に就職して建築家として歩み始めました。この生徒は、私たちの教育活動で行っていた村の出張授業で熱心に授業に取り組む子どもの一人でした。大変貧しい農家に生まれ、相次いで両親を亡くし、手を差し伸べずにいられない境遇の子どもでした。

貧しく生まれた子ども達は人生の選択肢は数少なく多くの子どもたちは自分の境遇を甘んじて受け入れなければなりませんが、ピーポーン君は偏に皆さま方のお力添えのおかげで人生の扉を開くことができました。未来を夢見る子ども達が少しでもその可能性を広げられるよう活動をして参りましたが、皆さまのご支援のおかげで、その願いが結実しました。本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。

授業活動はできませんでしたが、ここで育ち、成人した青年たちは熱心に自己の表現世界を探求し、今年度もカンボジア、タイ、スリランカの3ヶ国対象のホワイトキャンバスコンテストに応募致しました。今、その審査結果を待っているところです。

これからもカンボジアの条件悪く生まれた子ども達の未来の扉が少しでも開くよう、この小さな活動を継続して参ります。どうぞ今後とも、カンボジアの子ども達が笑顔になる活動のご支援宜しくお願い申し上げます。

皆さまへのピーポーン君からの感謝の言葉です。
  • ピーポーン君からの感謝の言葉
(日本語訳)

日本の皆さまへ

ピーポーンと申します。皆さまのご支援のおかげで、2021年大学を卒業することができました。家が貧しかったため、皆さまのご支援がなければ今日の私はありません。これから大学で学んだことを生かした仕事をし、皆さまが私を応援してくださったように、私のように家が貧しい子ども達を将来支えていく努力をしたいと思います。最後となりますが、私へのご支援本当にありがとうございました。
  • ピーポーンの子ども時代
    ピーポーンの子ども時代
  • 無事に大学を卒業したピーポーン
    無事に大学を卒業したピーポーン
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※みなさまからお預かりした寄付金は、毎年3月1日から8月末日までの振込み分を9月末日に、また9月1日から2月末日までの振込み分を3月末に各団体へ寄付いたします。
なお、災害支援の受付け期間、寄付実施時期等については、各支援内容に基づき実施いたします。

活動レポート