未来につながる森づくり「子供の森」計画

2017年9月1日~2018年2月28日の間、皆さまよりお預かりいたしました募金を2018年3月30日に公益財団法人 オイスカへ寄付いたしました。
沢山のご支援、誠にありがとうございました。
なお、寄付金の使途については、後日改めてご報告させていただきます。
2018.03.30
子どもたちの「自然を愛する心」を養いながら、地球緑化を進めるオイスカの「子供の森」計画。アジア・太平洋地域を中心とした36の国と地域において、子どもたちが学校や地域で行う植林活動や環境教育を支援し、子どもたち自身による持続可能なふるさとづくりを応援しています。皆さんからいただいたご寄附は、各地のこうした未来を担う子どもたちの取り組みに大切に活用させていただきました。今後もふるさとのために行動できる子どもたちを育てながら活動を推進して参りますので、引き続き活動を温かく見守り、応援していただければ幸いです。

ご支援いただいた活動の一例として、世界各地で取り組んでいる活動の中からフィリピンとタイの活動をご紹介します。

<フィリピン> 
トゥグナン小学校 Tugunan Elementary School

トゥグナン小学校は、ミンダナオ島のダバオ地方、コンポステラ・バレー州にある全校生徒79名の小さな小学校です。周辺の道路は舗装されておらず、車で入ることができないため、学校へたどり着くためには、3時間ほど舗装されていない道を歩いていかなければなりません。オイスカの森づくり調整員たちも学校へ行くまでが一苦労ですが、無邪気な子どもたちが笑顔で迎えてくれるため、そんな疲れも吹き飛んでしまいます。この小学校は台風や大雨による被害が毎年のように発生するなか、環境保全について改めて考える機会をつくりたいという思いで、「子供の森」計画に参加しています。
 2017年度は、モラベの苗木を200本、学校の校舎の周りに植林しました。植林には、子どもたちだけでなく両親や先生たちも積極的に参加。活動に参加したノヴェ先生は「子どもたちが生き生きと楽しみながら苗木を植えている様子に感動しました。今日で終わりではなく、大切に管理を続けながら、環境を守る大切さについて一緒に考えていきたいと思います」と今後の意気込みを語ってくれました。引き続き苗木の管理をしっかりと続け、活動を通じて、ふるさとのために行動できる子どもたちを育てていきたいと考えています。
植林したモラベは、建築や家具にも使われる丈夫な木ですが、近年伐採が続き、その数が減少しています
グリーンウェイブにも参加して、みんなでふるさとの生物多様性保全について考えました


<タイ>
テーサバーンワットパーコー学校(Tadsanab watpaco School)

テーサバーンワットパーコー学校はタイのアユタヤにある学校です。川の近くに位置しているため、雨季の水量が多いときは、敷地内が浸水してしまうことがあります。こうした問題もあり、校長先生や先生たちが学校での実践指導を含めた環境教育の必要性を感じてオイスカに相談をしたことから活動が始まりました。
2017年の植林活動では、学校が憩いの空間になるよう、きれいな花を咲かせ、木陰をつくる木や、良質な材木になる木などを植えました。継続的に子どもたちが管理を行うことで、苗木の成長も良く、子どもたちの環境への意識も少しずつ育まれているように感じています。また環境や健康に優しい農業を学ぶために有機農業による野菜栽培も実践しています。十分な野菜の量を収穫することができ、給食としてみんなでおいしくいただきました。こうした活動の中で、子どもたちは環境に対する意識が変わるだけでなく、チームワークや協力することの大切さを実感し学んでいます。今後はより地域住民を巻き込んで活動が展開できるように目指しています。
アユタヤは特に洪水の被害を受けやすい地域。そのため、冠水しても木々が枯れないように、1メートル以上の高さの木を植えるようにしています
有機農業活動の一環では、キノコづくりも実施

活動レポート