世界遺産 富士山の森を再生! ~100年の森づくり~

「富士山の森づくり」活動は、オイスカが全体のコーディネータ-となり、様々なセクターの皆様と協議会を形成し、虫害で損なわれてしまったシラベ人工林のエリア(約100ha)に広葉樹を植林。多様性のある森の早期再生を目指して2007年から行っている活動です。現在は、これまでに植林した木々が健全に育つように保育作業を中心とした活動を行っています。2021年度上半期は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、全てのボランティア活動が中止となってしまったため、地元林業者にお願いし必要な作業を行っていただいています。また森の成長とそこに棲む生き物との関係を調べるため、ウグイスの生息数調査を実施しました。本来であればこの調査も昨年よりボランティア活動の中で実施する予定でしたが、コロナ禍により事務局メンバーや専門家の先生といった少人数で感染予防対策を行いながら実施しました。
  • 活動場所からの富士山の眺め
    活動場所からの富士山の眺め
【ウグイスの調査 実施】
専門家の先生の指導の下、ウグイスの鳴き声を聞き取り、生息数を推定する調査を実施しました。定点10箇所で10分間に半径50m以内で何羽の鳴き声が聞こえるかで判定します。当日は、ウグイス以外にもカッコウやホトトギスやカケス、キジバトやカラスなど、たくさんの種類の鳥が鳴いており聞き分けることが難しい時もあります。植えた木が成長して森になっていくと、そこに住む鳥の種類も変わっていくのだそうです。
※ウグイスに似た鳴き方をする、ソウシチョウ(外来種)が富士山に生息していることも今回わかりました。
  • ウグイスの鳴き声を聞き取っているところ
    ウグイスの鳴き声を聞き取っているところ
【ネットの補修作業】
育林の作業に関しては、しっかりと育っている木々もたくさんありますが、中にはシカの食害などで枯れてしまった木があったり、厳しい自然環境の場所のため、雪や強風により、植栽した樹木にかけている獣害対策ネットが曲がったり、根元から倒れてしまっている現場も見受けられます。現在は、特に被害の大きい箇所などを中心に、倒れた木々を起こし、ネットを付け替えて、新しく竹の支柱で支えるといった補修作業を行っています。本来であれば、ボランティア活動でこの作業を行うのですが、コロナ禍でほとんど実施できなかったため、必要な作業は地元林業者や関係者に協力していただき行っています。来年は多くのボランティアの方々とこの作業ができればと思っています。
  • 植栽した木々の様子
    植栽した木々の様子
  • 付け替えが必要な獣害対策ネット
    付け替えが必要な獣害対策ネット
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※みなさまからお預かりした寄付金は、毎年3月1日から8月末日までの振込み分を9月末日に、また9月1日から2月末日までの振込み分を3月末に各団体へ寄付いたします。
なお、災害支援の受付け期間、寄付実施時期等については、各支援内容に基づき実施いたします。

活動レポート